2)「リフォーム」「リファイン」「リメイク」…こういう事をします。

 汚れを落とし(洗い・シミ抜き)、縫い直す(部分・全体)ことが作業の基本です。

 胴裏や比翼地、八掛などの裏地を取り替える場合もあります。

 

* 洗う

 和服は洋服のように頻繁に丸洗いするものではありません。汚れたらその部分を処置しつつ、衿や袖口や裾などをチェックして全体の汚れが確認できた時に洗うということが基本になります。ただし、今後は何年間も着る予定がないというときには、汚れの程度が軽めであっても洗っておいてよろしいかと思います。

 

この場合、「丸(生)洗い」という方法を用いるわけですが、これは「和服用のとても丁寧なドライクリーニング」のようなものです。衿や手首などの油脂系の汚れを中心に、たいへん綺麗にすることができるのですが、水溶性の汚れにはあまり効果が高いとは言えません。汚れが残った場合は後で「しみ抜き」を併用するようになります。

 

汚れがひどくて丸洗い(生洗い)では不十分な場合、あるいは寸法を大きく変更する場合などは、糸を解いて水と洗剤で洗います。これを洗い張りといいます。 お仕立ての際にハサミが入ったところを縫い合わせ、一反の反物のような状態に戻して洗います。変色してしまった古いしみは別にして、汚れそのものは油脂系・水溶性に関わらずたいへんよく落ちます。お仕立て直しをすることになりますので、寸法の変更や裏地交換なども思いのままです。

 

また、絽や紗などの夏物や単衣(ひとえ)などをお召しの際に、“大汗をかいてしまった”ということがしばしば起こります。脇の下を中心に背中まで汗のしみがくっきり・・・このままですと変色の原因となりますので、「汗取り(汗洗い)」という部分的な水洗いをする場合もあります。これは範囲の大きなシミ抜きのような作業になります。

 

和服の世界では“洗う”ということ一つをとってみても、「生洗い」「洗い張り」「シミ抜き」…それぞれ専門の職人さんがいます。専門の職人がいるということは、専門性のある技術やノウハウが必要だということです。お客さまのお着物についてそれらをどのように組み合わせるのか、どのようなレベルの手入れをすればいいのか…申すまでもなく、最適の対応のための見極めにも経験が必要となります。

 

それから、意外と知られていないのですが、帯も洗う事ができます。白や薄い地色のお気に入りの帯は折り山の部分が汚れてしまいがちです。

 

* シミ抜き   

お着物をお召しになる際はお食事がつきものですので、その際どうしてもシミをつけてしまう事が多いですよね。シミや汚れは早い時期に対処すれば、ほとんどのものはかなり綺麗に落とせるものです。

 

逆に長い時間が経過してしまったものは、熟練した職人でもシミそのものを完全には落とせなくなる事も間々あります。とりわけ「汚れ」の成分が化学的に変化し、その結果として変色が起こってしまった場合などは相当に厄介になることも…。

 

* 奥の手

そこでどうしてもシミや汚れが落ちない場合はこういう対応をすることになります。

 ・ シミごと白く脱色し、後から色を差して目立たなくさせる。

 ・ 仕立て直して汚れやシミを見えない場所に移動する(転地)。

 ・ 周りの柄と同じ雰囲気の加工を乗せる(金加工や刺繍など)。

 ・ 地色を濃く染めて目立たなくする(無地染めや巻きぼかし染めなど)。

 

訪問着,小紋,紬などお着物のアイテムや生地の種類、彩色の技法の種類によって対応は異なります。費用もそれぞれです。 

 

* 裏地の取り替え

胴裏や比翼が経年劣化等で黄色もしくは茶色く変色してしまう場合があります。外側から見える部分は言うに及びませんが、見えない箇所であっても真っ白になれば満足感は大きいものです。

 

また、八掛の色目が表地と合わなくなっていたり、年齢的にお派手になっていた場合などは、交換によって全く違った雰囲気に変えられます。

 弊店ではマル得の裏地をご用意しております。ぜひご利用くださいませ。 

 ( 胴裏:¥6,800  八掛:¥8,800  比翼地:¥10,300 )

 ※ お取替えの際にはさらに¥300をお引きいたします。